緊縛美研究会― 通称緊美研と呼ばれる1985年に発足されたこの特異な集まりとカメラマン・不二秋夫の活動は実に密接に関係している。いや、創設以来女体の嗜虐美を追求してきた緊美研と、月一回の定例会で表出するその緊縛美を会の創生期からフィルムに焼き付けていった不二秋夫は、もはやその関係性云々をとやかく言うよりも『緊縛写真』を製造するひとつの有機体として機能しているかのようだ。伊藤俊治が論ずるように、裸体写真の生み出される背景がその制作された時代や環境における人間の心理的要求や生理的欲求と不可分なものだとしたら、裸体写真の一形態といえる現在の一般的な緊縛写真もそういった大衆的な深層心理から派生してくるのだろう。 そのような緊縛写真の一群は裸体写真の一ジャンルとして大括りできる。いわばそれらは裸体に縄がおざなりのようにかかっているいわゆる凡庸な被縛写真の集まりに過ぎない。しかし、緊縛師による縛りの技術的力量に写真のテイストが大きく左右されるある種の緊縛写真は、マスの深層心理から遠く離れた緊縛師個人の嗜好がそれに深く関与してくることになる。伊藤晴雨の生きた時代から思想的にも物質的にも遠く隔てた環境で生きる我々大衆には、緊美研の縄師・濡木痴夢男と不二秋夫のコラボレートによる『緊縛写真』という裸体写真がいわゆる「特権的」な写真として認識されるのはひとえにそういう理由のためだと思われる。 「特権的」とは被縛写真を越えた観念を裸体写真が持つことであり、すなわち彼らによる『緊縛写真』がオルタネーティブな「裸体写真」のひとつのジャンルを築き上げたことを意味するのだ。
緊美研と不二秋夫による『緊縛写真』がCD−ROM写真集として発売されている。通俗的性行為を一切排除し、あくまで緊縛によって変形した女体、苦痛と快楽の狭間で変化していく表情に美を見いだすこの一連のCD−ROM写真集は、KIKKOUに立ち寄っていただいた皆様のマニアックな欲求を必ず満足させてくれることだろう。
| 「緊縛美」 | 定価:\11,800.(税込) |
| 「緊縛美」 | 定価:\11,800.(税込) |
| 「緊縛エロス」 | 定価:\11,800.(税込) |
| 3点とも 発売:シネマジック | | お問い合わせ先 | 不二企画 TEL03-3207-6128 |
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